郷土料理

いたどりの煮もの

特徴 いたどりはアクと酸味が強いため、アク抜きをして料理に使う。アク抜きをしたいたどりは冷蔵庫で1週間、樽で塩漬けして長期保存できる。炒めもの、煮もの、揚げものなど、さまざまな料理に利用できる。炊き込みご飯にして食べる地域もある。県内全域で食されているが、特に吉野の山間部ではよく食されているという。
歴史 「いたどり」はタデ科の多年生草木で、日本各地に自生し、春の山菜として欠かせない食材である。いたどりは、他に「ごんぱち」や「すかんぽ」などと呼ばれており、吉野郡下北山村(きなりの郷)では昔から「ごんぱち」を好んで食べていたと『下北山村史』(昭和48年編纂)に書かれている。いたどりの名前の由来としては怪我をした際に、患部にいたどりをすりこむことによって痛みが取れることから「痛取り(いたどり)」といわれているという。