郷土料理

奈良茶飯

特徴 茶飯は米と大豆のバランスのとれた栄養食であり、腹持ちも良かったため、全国各地で広く知られるようになった。明治以降に、再び奈良で広まりはじめたという。
歴史 毎年3月に東大寺でおこなわれる「お水取り」は、1200年以上の歴史があり、その練行衆(れんぎょうしゅう)の献立に茶粥と共に「ゲチャ」と呼ばれる茶飯の原点となるものが出てくる。茶飯は奈良で発祥したが、庶民の間には広く普及しなかった。茶飯を気に入った旅人が江戸に持ち帰り、江戸の浅草寺の付近に奈良茶飯の店が多くでき、「奈良茶」の目印を出して客を呼んだ。十返舎一九の「東海道中膝栗毛」にも登場したことで一層有名になった。