奈良の食文化

奈良漬

野菜を塩漬けにし、酒粕に漬け込んで作る奈良漬は、その名の通り奈良が発祥の地である伝統食品の一つ。その起源は奈良時代にさかのぼり、長屋王の邸宅跡から「加須津毛(かすづけ)」と記載された木簡が出土している。甘口や辛口など店によって味に個性があるので食べ比べしても楽しい。

歴史・ポイント

  • 現代のような冷凍冷蔵の保存技術がなかった時代、漬物は食品を長く保存するための方法
  • 奈良漬の基本的な漬け方は、塩漬けした野菜を粕床に複数回漬け換える
  • 漬け換えるのは、塩分を抜いて、そこに酒粕のうまみを置き換えるため
  • 平城京跡で出土した木簡に奈良漬の原型とも言える「加須津毛瓜(かすづけ うり)」の記述がある
  • 奈良のお寺で清酒づくりの技術が開発され、酒造りの進歩とともに奈良漬づくりも変化
  • 江戸時代には広く文献に「奈良漬」が登場する
  • 『日葡辞書』(1603年)には「奈良漬は奈良の漬物の一種」とある
  • 江戸時代には清酒技術が全国に広まり、酒造の副産物である酒粕を利用した奈良漬が各地で作られるようになった
  • 奈良漬には様々な「漬け種」が使われる。主にシロウリ、キュウリ、スイカ、生姜など
  • 明治以降になると県内の家庭でも奈良漬が作られるようになる
  • 家庭では、県内の酒蔵から販売される土用粕(踏み込み粕)を購入して利用している

奈良漬事業者の分布

奈良漬事業者の分布

自社で製造販売している事業者と販売が中心の事業者とがある

伝統的な奈良漬の製造工程

伝統的な奈良漬の製造工程

詳細はこちら