奈良を知る

梨(なし)
〔バラ科ナシ属〕 
梨の歴史は古い。中国西部で生まれた梨は、やがて海を渡り日本梨の系統になった。持統天皇が栗や芋などとともに栽培を奨励するなど、歴史的にも重要な果物の一つだ。

主な産地 五條市、斑鳩町、大淀町
主な季節
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
特徴 品種によりさまざまな食感や甘みが楽しめる。青梨の代表的な品種である二十世紀はみずみずしくてさっぱりとした甘みが特徴。

<知恵袋> おいしい食べ方
美味しい梨を選ぶには、同じ品種ならしっかり育った大きめの果実であること、表面に目立つ傷などがないこと。「利尻柿頭(なししりかきあたま)」というように、梨は枝に近い方が甘く美味しい。なるべく薄く皮を剥いて食べるとよい。
歴史 日本のナシの歴史は古く、飛鳥時代には持統天皇が栽培を奨励したといわれている。奈良県では幕末の安堵村(現在の安堵町)で栽培が始まり、明治以降、大淀町や五條市に広がって、現在の梨産地が形成された。市場出荷はほとんどされず、明治以来続く直接販売と、観光農園を主体に、高品質の梨が供給されている。