奈良を知る

大和当帰葉(やまととうきは)
〔セリ科シシウド属〕 
根は薬、葉は食す大和当帰。葉は、セロリのような爽やかな香りがあり、天ぷらのほか、和ハーブとして料理のアクセントや香り付けにも。

主な産地 五條市、宇陀市、吉野町
主な季節
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
特徴 根は薬、葉は食す。葉はセロリのような爽やかな香りがあり、天ぷらのほか、和のハーブとして料理のアクセントや香り付けにも使われる。

<知恵袋> 大和当帰葉の加工品
生葉としても様々な料理にアレンジできるが、大和当帰葉を使った加工品も多数販売されている。乾燥粉末、茶、ドレッシングなどの食品にとどまらず、化粧品や入浴剤にも使用されているので、気軽に試してほしい。
歴史 日本書紀によると、推古天皇19年の年、大和の宇陀地方で薬狩りをしていたという記述があり、これが日本で最初の薬狩りであったといわれる。また、東大寺正倉院の宝物の中には、756年に保管され、21の漆櫃に納められた60種の薬がある。10世紀頃には漢方が体系化され、17世紀の中頃から根を製薬として利用するために栽培が始まり、大和の妙薬として有名になり、配置売薬(置き薬)が盛んになる。また、現在の大手企業の多くが創業のルーツを奈良にもつ。2012年より葉が「非医(医薬品ではない)」扱いとなり、食用などに使えるようになったことから、葉を料理や加工品として活用する動きが広がっている。