奈良を知る

はるさめ

主な産地 桜井市、御所市
主な季節
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
特徴 はるさめは、じゃがいもや、さつまいものでんぷんなどを原料に、冷凍加工、乾燥して製造される麺状の製品である。ゆでるなど火を加えると、透き通った細い
糸のようになり、春の雨を思わせるためその名がついたという説が存在する。
その製法は天日干し等の伝統をそのまま、今に継承したものである。天日乾燥の風景は風物詩とも言える。
歴史 はるさめは、中国の緑豆を原料とした緑豆でんぷんからつくられていた麺が原形とされている。日本には鎌倉時代にその食文化が伝わり、精進料理に用いられたという逸話が残る。
日本におけるはるさめ製造は昭和初期に始まっている。中国から技術者を招いて本格的な製造が始まったようである。気候条件の違いにより、原料は緑豆でんぷんを用いず、さつまいもやじゃがいものでんぷんを原料として、その製造方法が生み出された。手延べそうめんをつくっていた製造者が閑職期の副業として製造していたとされる。